【エヴァ】なぜ人類補完計画は破綻したのか?徹底考察

なぜ人類補完計画は破綻したのか

第一始祖民族

はるか昔、宇宙のどこかに第一始祖民族と呼ばれる人型種族(宇宙人)が存在しました。

目的は不明ですが、宇宙人は生命の種(始原の存在)を銀河系の各地にばら撒き始めました。

月というキャリア(運び屋)の中に巨大な空洞(これも月という)を作り、その中に生命の種(始原の存在)を入れて宇宙の各地に飛ばしました。

本来は一つの星に一つの種が着床するはずでしたが、偶然にも、地球には2つの種が落ちてしまいます。まず始めに「白き月」と呼ばれる月が地球に落ち、次に「黒き月」とよばれる月が地球に落ちました。「黒き月」は、本来別の星に行くはずだったものの、地球の重力に囚われ、地球に激突。キャリア(運び屋)は残骸と種を地球に残して宇宙に飛び、地球の衛星(月)となりました。この衝突を、ファーストインパクト、あるいは、ジャイアントインパクトと呼びます。

また、「白き月」に込められていた種を「アダム(種または、始原の存在と呼ぶ)」、「黒き月」に込められていた種を「リリス(同じく、種・始原の存在)」と呼びます。アダムとリリスが落ちた場所は、南極付近だったと考えられていますが、リリスだけは、その後のプレート移動によって、日本の箱根付近にまで移動することになります。


ゼーレ「偽りの継承者である黒き月よりの我らの人類 その始祖たるリリス」

ゼーレ「そして正当な継承者たる失われた白き月よりの使徒 その始祖たるアダム」


「始原の存在」であるアダムとリリスは、「第一始祖民族」に命じられた通り、自らの体液(L.C.L)に魂を宿し、生命を地球に生み出しました。

しかし、アダムとリリスの創造物(生命)には違いがありました。「第一始祖民族」は生物を作りだすために必要な材料として、「実」を「始原の存在」に与えていましたが、アダムには、「生命の実」が与えられており、その創造物は後に「使徒」と呼ばれ、巨大で強靭な肉体、自己修復や変形能力を持ちました。一方、リリスには、「知恵の実」が与えられており、リリスはサルやイルカといった生命を作り、最終形態としてリリン、つまり、人類を生み出しました。「知恵の実」を持つリリンの肉体は、使徒に比べれば、はるかに弱く、個々の寿命は一瞬で尽きてしまいますが、知恵(テクノロジー)によってやがて使徒に匹敵する力を手に入れることができます。

全く異なる外見と能力を持つ使徒とリリンですが、どちらも共通する特性があります。

どちらの生物も自らの肉体をA.T.フィールド(他者と隔てる心の壁)と呼ばれる自我で形作っており、これが失われると、肉体はL.C.L(生命のスープ)に戻ってしまいます。

A.T.フィールドとは、アメリカの精神分析家ポール・フェダーンが「自我境界」と呼んだものであり、自己の内と外を識別する境界線のようなものです。

使徒はリリンに比べてはるかに強力なA.T.フィールドを持ち、外部からの物理的な攻撃から身を守るために使用し、個体によっては、外敵を攻撃するためにも使います。

ファーストインパクトの衝撃により、使徒は眠りについてしまったため、使徒は地上には現れず、しばらくの間、地上はリリンが支配しました。しかしながら、いずれ使徒は目覚め、使徒とリリンは各々の生存をかけて、戦うことが運命づけられています。なぜならば、一つの星に生き残ることができる生命は、一つの種だけであるためです。

また、使徒とリリンは天敵同士でありながら、羨み合う存在でもあります。使徒はリリンだけが持つ知恵を欲し、リリンは使徒が持つ永遠の命を欲します。「生命の実」と「知恵の実」の両方の力を持つ生命は、神に近づくことができるからです。

SEELE(ゼーレ)

それから長い年月を経て、中世暗黒時代と呼ばれる時代に、ゼーレと呼ばれる秘教秘密結社が誕生しました。元々は宗教教団でしたが、ゆるやかに、しかし確実に世界中に勢力を伸ばし、ついに1900年代中頃には、最後の抵抗勢力を叩き潰し、人類世界を裏から支配する嫣然たる勢力となりました。

ゼーレは、元々が宗教教団であったこともあり、己の宗教に関する古代の建築物の調査に多額の資金援助を行っていました。その数ある調査の中の一つから、人類にとって最も重要な転機となるものが発掘されます。

それは、「死海文書」と名付けられました。(※ユダヤ教の死海文書とは異なる)

これは「第一始祖民族」、あるいは、「始原の存在」が作ったマニュアルのようなものとされており、「始原の存在」、その保安装置である「ロンギヌスの槍」、そして、それらの運用時の計画について記されており、はるか昔にそれを発見した宗教集団が、己の教義にあてはめて写本したものでした。

「死海文書」に書かれている運用時の計画は、現実に進行しているものであり、未来のことも書かかれているため、予言書とも言えます。

その預言書には、2015年に使徒が目覚め、人類に生存競争を挑んでくることや、不老不死を得る方法などが書かれていました。

発掘された「死海文書」は、すぐさまゼーレ本部に送られ、その事実はゼーレによる情報操作によって、隠蔽されました。

後に一般公表された重要でない部分を「死海文書」、隠蔽されたものを「裏死海文書」と呼びます。

現代においても、依然、世界を支配しているゼーレは、使徒の襲来に備えるために行動を始めます。そして、ゼーレの教義でもある、不老不死を得るための計画を実行します。後に「人類補完計画」と呼ばれるものです。

Seeleとは、ドイツ語で「魂」を意味します。中核となる組織は、12人の代表から構成され、首魁をキール・ローレンツという人物が務めています。シンボルは7つの目であり、これは「ヨハネ黙示録」に記される7つの目、7つの角を持つ「黙示録の仔羊=イエス・キリスト」を表しています。

碇ユイ、六分儀ゲンドウ、冬月コウゾウ

1999年、後に特務機関NERV副司令となる冬月コウゾウは、京都の大学で形而上生物学を研究していました。学生からは人望があったものの、彼には人付き合いを軽視する所があり、よく他の教授から注意を受けていました。そんな彼でしたが、ある時、教授仲間から生物工学の授業を履修している、碇ユイという学生を紹介されます。

人付き合いが苦手な冬月でしたが、碇ユイの屈託のない性格に徐々に惹かれていきます。

碇ユイはゼーレの有力者の子女の一人であり、ゼーレの計画について、深い理解を持っていました。そして、碇ユイは、後に遺伝子工学の権威となり、エヴァンゲリオンを生み出すことになります。

形而上生物学の研究をしていた冬月に近づいたのも、ゼーレの目的に関係があったと考えられます。

同時期、碇ユイとゼーレの関係を知る六分儀ゲンドウ(後の碇ゲンドウ)が、ゼーレにアクセスするために、碇ユイに近づき、二人は交際を始めます。ユイを利用して、世界を裏から操るゼーレのメンバーになることが目的でした。

冬月は碇ユイと二人で山登りをするような親密な仲になっていましたが、碇ユイからゲンドウと交際していることを聞き、落胆します。潔癖症の冬月は、悪い噂が絶えない六分儀ゲンドウにあまりよい印象を持っていなかったためです。

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