【エヴァ】6章 碇ユイの箱舟計画とは

エヴァに乗り込んだ少数の子ども達だけで生存していける可能性は限りなく低いと考えられました。

冬月「それでは子どもたちを守り通すことはできまい。サードインパクトによって地球全体は原始の海、L.C.Lに覆われた地になる。そんな地球で数人が生き残り、しかも未熟な少年たちが生命を維持することは不可能だ。」
シークレット オブ エヴァンゲリオンより引用

この理由から、「箱舟計画」では、子ども達はエヴァに乗り込むのではなく、エヴァと同化し、エヴァの肉体を得ることになります。また、S²機関を獲得したエヴァが想定されていたため、エヴァと同化した子供たちは、どのような環境でも半永久的に生きていくことができます。

冬月「子どもたちをエヴァに融合させ、”補完した人類”として生き延びさせる。S²機関を得たエヴァと融合すれば、人類は無限のエネルギーを得る。たとえ人間が生命を維持できるような環境ではなくても、彼らは新しい人類として生き延びる。」
シークレット オブ エヴァンゲリオンより引用

碇ユイが冬月に話しているように、地球も、月も、太陽さえなくても、ヒトはエヴァと共に生きていくことができるようになります。

碇ユイ「たとえ、50億年たって、この地球も、月も、太陽さえなくしても残りますわ。たった一人でも生きていけたら。とても寂しいけど、生きていけるなら」
新世紀エヴァンゲリオンより引用

しかし、永遠に生きることが目的ならば、ゼーレの補完計画と違いはありません。この計画の真の目的は、子ども達がヒトの心を保てることにあります。ゼーレの計画では、ヒトはリリスに還り、単一の完全生命体となりますが、ヒトの心は失われてしまいます。

キール「我々の目的である人類補完計画とは、人間の個体生命としての形式を消し去ること。不完全な肉体と精神に縛られている群体である人類を、完全なる単体としての生物に進化させる。」
キール「すなわち、人の持つ無用な肉体を消失させ、生命の源へと還元させる。そのときのために、サードインパクトがある。」
シークレット オブ エヴァンゲリオンより引用

それに対し、「箱舟計画」では、肉体は変わってしまいますが、個体性が失われないため、「心の壁」は消えず、個人の心を失いません。

ユイ「人はこの星でしか生きられません。でも、エヴァは無限に生きられます。その中に宿る人の心とともに」
新世紀エヴァンゲリオンより引用

3章で述べたように、リリンは知恵の実の能力を得る代わりに、「不安」と「他者の恐怖」という原罪を背負いました。碇ユイはゼーレのように、贖罪によってこの原罪を拭い去るのではなく、

「不安」と「他者の恐怖」に苦しみながらも、ヒトがヒトらしく、心を保ったまま生きることを望み、冬月もその考えに賛同しました。

冬月「確かに、エゴかもしれない。しかしそれ以外に人類を未来に委ねる方法は無いとユイくんは考えた。つまり、人類の記憶をエヴァに託し、未来へ繋ぐことを願っていた。それがユイくんの考える計画のすべてだ。」
シークレット オブ エヴァンゲリオンより引用

冬月「俺は罪にまみれても、人が生きている世界を望むよ。」
冬月「私は君の考えに賛同する。ゼーレではないよ」
新世紀エヴァンゲリオンより引用

しかし、この計画はゼーレには採用されませんでした。

SEELE 09「我らは人の形を捨ててまでEVAという箱舟に乗る事はない。」
新世紀エヴァンゲリオンより引用

ゼーレはリリスに還り、原罪が贖罪され、ヒトの「心の壁」が取り除かれることを望み、

リツコ「人間の苦悩や悲嘆、恐怖・・・あらゆる苦しみを形成する心の壁を取り除いてくれるだけ。」
シークレット オブ エヴァンゲリオンより引用

さらには、サードインパクトが自然発生するのをただ待つのではなく、それを早めようとさえします。

キール「左様。だが、いずれ起こるであろう、サードインパクトを待つのではない。我々の手により発生させ、新たな人類の未来を切り拓くのだ。」
剣崎「・・・人為的にサードインパクトを引き起こそうというのか?」
キール「時間を早める、というのが正確な表現だ。」
シークレット オブ エヴァンゲリオンより引用

ゼーレはエヴァを箱舟ではなく、使徒殲滅の兵器として、そして、ゼーレの人類補完計画の材料として使うことを選びました。

ゼーレには承認されませんでしたが、碇ユイの子ども達を守りたいという信念が潰えることはなく、彼女は密かに「箱舟計画」を実行します。

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