【エヴァ】7章 ゼーレの人類補完計画の目的

箱根地下のリリスに攻撃を仕掛けてくることが、予言されています。そのため、ゼーレは巨額の費用を投じて、使徒迎撃、及び、殲滅の準備をしています。使徒殲滅後、サードインパクトを発生させることになりますが、そのためには、第2章で述べたように、上位3つのセフィロートを残して砕けてしまった器、つまりは、生命の樹の修復が必要になります。

SEELE「今こそ中心の樹の復活を。」
*中心の樹とは生命の樹のこと
新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に

器を復活させるためには、「ケリッパー(外殻)」と呼ばれる、器の破片を天に戻す必要がありますが、エヴァの世界では、これがエヴァシリーズに相当します。必要な数のエヴァシリーズを生贄として捧げることで、生命の樹が修復されます。器の修復が終わると、次に、器に神のエネルギーを注ぐことになりますが、このエネルギーを注ぐ媒体となるのが、始原の存在、アダムカドモンです。

魂を持つ始原の存在は自らの意志でサードインパクトを発動させることが可能ですが、単体ではエネルギーを制御できず、媒体となる始原の存在は消滅してしまいます。

インパクトを起こす媒体は最終的に槍で制御される。それは生命樹式の抜けている段階を飛び越し、 見えてい ない上の式、補完に至る橋を架ける作業 で、 槍を介在させないということは、もうそこで 放射されるエネルギーとして消えることを意味する。
山下 いくと; 柏原 康雄. エヴァンゲリオン ANIMA 4 (DENGEKI HOBBY BOOKS)

ゼーレはリリスへ還ることを目指しているため、リリスの消滅は回避しなければなりません。そこで、媒体を消滅させずに、サードインパクトを可能にする制御装置が「ロンギヌスの槍」です。ロンギヌスの槍を始原の存在のコアに突き刺すことで、始原の存在から発せられる神のエネルギーをコントロールすることが可能になります。そして、修復された器に神のエネルギーが注ぎ込まれることにより、サードインパクトが発生します。全生命の肉体はL.C.Lへと還元され、魂だけが残ります。そして、その魂はリリスによって黒き月へと導かれることになりますが、ゼーレは全てのヒトの魂を補完するつもりはありません。ヨハネの黙示録に登場する最後の審判では、いのちの書(生命の書)に名前を記された者のみが、永遠の生を許され、記されなかった者は、悪と共に業火に投げ込まれ、二度と生き返ることはありません。

20:15
このいのちの書に名がしるされていない者はみな、火の池に投げ込まれた。
ヨハネの黙示録(口語訳). (2021年9月13日03:12). Wikisource, . 2021年11月26日12:20

エヴァの世界では、補完する魂を導ける者(ナビゲーター)、つまり、いのちの書に名前を記せる者は、「設計者」だけです。

加持「だからこそ、あなたは彼を選び、
生命の書に名を書き連ねた。」
シン・エヴァンゲリオン劇場版より引用

地球には綾波レイと渚カヲルの二人の設計者が存在していますが、ゼーレは渚カヲルに自分達が選別した魂だけを導かせることを計画し、選ばれなかった魂は無に帰します。

キール「渚カヲル・・・、己が存在、魂はこの時のために・・・。道標となりて、魂を導くがいい。」
渚カヲル「・・・リリンがリリスに還る時が。いや、そのほとんどは無へと帰する。一部の選ばれし民を除いて・・・。」
新世紀エヴァンゲリオン2より引用

まとめますと、ゼーレの補完計画の手順は、使徒殲滅後、必要な数のエヴァシリーズを贄として、生命の樹を復活させます。そして、リリスをロンギヌスの槍で貫き、エネルギーを制御した上で、生命の樹に神のエネルギーを注ぎます。これによって、サードインパクトが発動し、ヒトは魂に還元され、ゼーレに選ばれた魂だけがリリスに還るというものです。

ゼーレの残虐性の理由

ゼーレは目的遂行の為に、人の命を犠牲にすることを厭いません。セカンドインパクトでは、20億人もの人が犠牲になり、サードインパクトではほとんどのヒトの魂が無へと帰しますが、それをゼーレは「魂の安らぎ」と呼びます。

「それは魂の安らぎでもある。では儀式を始めよう」
新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に

このゼーレの独善的な考え方は、一神教ファンダメンタリズム特有の考え方と言えます。神の言葉(聖典)にこそ答えがあると断じ、善や正義がヒトの思考の内にではなく、外にあると考え、ヒトが自ら答えを求めることを否定します。つまり、ヒトが自然について学んだり、良い生き方とは何か、正義とは何かについて、考えることには意味がなく、

Related posts

Leave a Comment