【ガンダム】なぜジオン軍は敗北したのか?徹底考察

前回の投稿、「なぜジオン独立戦争は勃発したのか」では、宇宙世紀元年からジオン独立戦争が勃発するまでの歴史を時系列でまとめました。また、後半部分では、第二次世界大戦におけるドイツや日本軍、アメリカ独立戦争におけるイギリスやアメリカを例に、なぜジオン・ズム・ダイクンはジオン共和国を樹立したのか、なぜザビ家独裁政権が誕生したのか、なぜ戦争に突入していったのかについて、まとめました。

今回は、「なぜジオン軍は敗北したのか」その原因について、前回同様、歴史上の戦争を例に、Sallaちゃんなりの考えをまとめたいと思います。

また、後半部分では、ジオン軍が勝利するためにとるべきだった戦略についても、考えを発表したいと思います。まずは、

※機動戦士ガンダム The ORIGINは設定の大幅な追加や修正があるため、この動画ではOriginの内容は含めずに考察しています。

敗北の理由 その1:アムロ・ガンダムとホワイトベース隊の存在

機動戦士ガンダムを見た方は、アムロやホワイトベース隊の活躍によって、ジオン軍が敗北したと考えている方も多いかもしれません。確かに、アムロは黒い三連星やランバ・ラル、シャリア・ブル、ララァ・スンといったジオン屈指のエースパイロットやニュータイプを葬り、赤い彗星のシャアを釘付けにしました。

ランバ・ラル

さらに、アムロは、100機以上のMS、新型MA、空中空母を破壊しています。第二次世界大戦における伝説のパイロット、エーリッヒ・ハルトマンは4年半の間に352機の航空機を撃墜しましたが、基礎訓練すら受けていなかったアムロは、わずか3か月でこの成績です。

エーリッヒ・ハルトマン 「 黒い悪魔 」と恐れられた

アムロはニュータイプの中でも突出した才能を持っていたと言えます。アムロと戦ったシャアが自分をオールドタイプだと勘違いしてしまっても、無理もないでしょう。

もしアムロがいなければ、新兵器で侵攻するジオン軍のエースパイロット達や、ブラウ・ブロやエルメスのようなNT専用機によって、連邦の艦隊やMSが多数撃墜されたことは容易に想像できます。

しかし、連邦軍本部からホワイトベース隊に与えられていた命令は、ジオン軍のMSの破壊ではありませんでした。オデッサ、ソロモン、ア・バオア・クーといった、敵拠点を攻略するためには、ホワイトベース隊単独では不可能であり、量産型MSとパイロットの育成が必要でした。

そのため、ホワイトベース隊に与えられた命令は、

・実戦データ

・MSの運用方法に関する戦術データ

の収集でした。これらデータを基に、実戦的な量産型MSを生産し、データからパイロットの訓練用シミュレーションプログラムを開発し、短期間で実戦配属可能なパイロットを育成することでした。さらに、アムロの戦闘を学習したコンピュータが新米パイロットを補助し、ジオン軍のベテランパイロットと対等に戦えるレベルまで押し上げることを目的としていました。

しかし、ホワイトベース隊からのデータがなかったとしても、連邦軍はいずれ勝利したでしょう。ジオン軍は、連邦軍のモビルスーツの性能によって敗北したのではなく、その数に敗北しました。これについては後半部分で詳しく述べます。

敗北の理由 その2:指揮官の能力

政治、戦争において最も重要な資源の一つは人材です。連邦軍では、官僚の腐敗によって引き起こされる、自己保身、権威主義、セクショナリズムといった、ロバート・キング・マートンが指摘した「官僚制の逆機能」が発生しており、

ロバート・キング・マートン

アニメの中でも、ホワイトベース隊が理不尽な命令に振り回される場面が、何度か登場します。ジオン公国は、建国が比較的新しく、官僚の腐敗はそれほど進行していいませんでしたが、人材について、連邦軍とは違った別の問題を抱えていました。主に、

1.粛清

2.ザビ家による縁故採用

に分けられます。一つずつ見ていきましょう。

1.粛清

まず、先の動画「なぜジオン独立戦争は勃発したのか」で解説したように、ダイクン派とザビ派の間で、流血を伴う謀略戦が行われていました。そして、ダイクン死後に起きたテロでは、ザビ家次男、サスロ・ザビが死亡し、テロがダイクン派によるものであったとして、ザビ家によるダイクン派の粛清が行われています。

サスロ・ザビ

この一連の謀略戦によって失われた、人的資源の損失はとても大きかったと考えます。

あまり知られていないサスロ・ザビですが、文官として優秀な人物であったようで、人を滅多に評価しないギレン・ザビでさえ高く評価していました。また、ジオン共和国建国に携わった、ジンバ・ラルを始めとする多くの優秀なダイクン側近たちを失ったことも非常に大きな痛手です。

ここで、政権争いに伴う粛清が、その後の政治にどれほど影響を与えるかについて、第二次世界大戦中のソ連とドイツを例に解説したいと思います。

ソ連のスターリンとドイツのヒトラーは、よく比較されますが、彼らの違いの一つに、軍人に対する粛清があげられます。スターリンは赤軍をコントロールするために、多くの優秀な政治家や軍人たちを粛清していますが、その中には、近代機械化部隊理論の先駆者であった、トハチェフスキー元帥をはじめ、ラパロ協定によりドイツ軍から近代戦の訓練を受けたエリート将校達も含まれていました。

ミハイル・トゥハチェフスキー 「赤いナポレオン」

スターリンは彼らを銃殺してしまいます。トハチェフスキー元帥は「機甲部隊を陸軍の主兵とする」という、近代陸軍の常識となる思想を当時すでに実践していました。彼ら優秀な将校たちを失った後、ソ連軍の指揮能力は大きく低下しました。ソ連の機甲部隊は、革命上がりの元農夫や元工員の共産党員達に率いられ、ソ連の戦車部隊は、数では圧倒的に優位であったにもかかわらず、ドイツはおろか、フィンランドにも惨敗を喫してしまいます。

対照的に、ヒトラーは軍人に対する粛清をほとんど行っていません。それどころか、軍人とヒトラー子飼いのナチス突撃隊が衝突した際には、有無を言わさず、ヒトラーのために命がけで身を捧げてきたナチス突撃隊を粛清しています。そのため、ドイツ軍には、第一次世界大戦でヨーロッパ諸国を震え上がらせたゼークト将軍をはじめとする歴戦の猛者たちが残っていました。

ハンス・フォン・ゼークト

ドイツ陸軍はヴェルサイユ条約によって無力と呼べるまでに弱体化されていましたが、ドイツ軍の軍拡が始まるや否や、実戦を経験した将校たちによって、世界が恐れる猛虎集団が復活し、数で勝る敵軍を次々と駆逐していきました。

ザビ家が粛清によって、多くの優秀な人材を開戦前に失ってしまったことは、少なからず、敗戦に影響したと考えられます。

2.ザビ家による縁故採用

ご存知のように、ジオン軍の司令官たちは、デギン・ソド・ザビの子息達が独占していました。

デギンは、ジオン共和国の樹立に関わり、政治的知識も深く、戦争目的や戦争の早期終結の重要性を理解していました。しかし、彼の息子たちは、デギンに比べると、国家よりも個人的な目的を優先し、自己中心的に行動するシーンが多く見られます。

息子のギレンは、歴史の知識も浅く、戦争の目的を二転三転し、早期終結の機会を逃しています。また、軍事戦略においても、いくつか致命的失態を犯しています。例えば、最重要軍事拠点の一つであったソロモンに連邦軍が侵攻した際には、ソロモンを守るドズルからの支援要請に対して、一切の援軍を送らず、分解されたビグ・ザム一機のみを送り、ドズルごとソロモンを簡単に放棄してしまっています。他の兄弟たちも同様で、ギレンと同じくソロモンを捨てたキシリア、地球方面軍司令という重役でありながら、個人的な目的のため、軽率にも戦闘機ドップでガンダムに突撃するガルマ、ガルマを守れなかったという理不尽な理由で、エースパイロットのシャアを左遷させたドズル。個々人の性格、能力の問題というよりは、目的を共有せず、個々が自己中心的に行動し、足を引っ張り合い続けたことが問題であったと考えます。

また、ジオン共和国は、地球連邦政府の圧政に苦しみ、耐えかねた人々によって建国されましたが、ザビ家の独裁は彼らの目指した共和制に反するものであり、仮に連邦政府に勝利できたとしても、連邦政府に変わってザビ家がコロニー住人を支配するだけなのではないかと疑う、スペースノイドも少なくなかったはずです。アメリカ独立戦争では、農夫が銃を持ち、自主的にイギリス軍と戦いましたが、ジオン公国では、このような民衆の自発的な愛国精神をうまく拾いきれなかった可能性があります。

このようにジオン公国の議会や軍隊は、建国に携わったダイクンやデギン、その側近たちではなく、経験の浅いデギンの子息達に率いられてしまったことにより、最大の力を発揮できませんでした。これは敗戦に大きく影響は与えたものの、問題の本質とは考えません。

ジオン公国が敗北した決定的原因は次のあげるものであったと考えます。

敗北の理由 その3:戦争の長期化

ジオン公国は、連邦政府に比べ、資源が圧倒的に不足していました。スペースコロニーは、自給自足に成功していましたが、長期戦に必要な物資は十分にありませんでした。そのため、地球降下作戦によってオデッサを占領し、地球の鉱物資源を確保することが必要になったのです。また、ジオン公国が連邦に劣っていた資源はそれだけではありません。生産能力も圧倒的に低く、兵器工場や食料生産施設の数や規模、そこで働く作業員や研究者の数も、連邦に遠く及びませんでした。全人類の人口100億人の内、ジオン公国の総人口は1億5000万人です。中立を宣言している月面都市やサイド6を考慮しても、サイド1,2,4、5が連邦側であり、比較にならない差がありました。つまり、連邦軍がMSを実践投入し始めれば、資源に勝る連邦軍がジオン軍を圧倒することは予測できていました。これは、大東亜戦争でも同じ状況でした。

日本軍のゼロ戦は、序盤は米軍の戦闘機を圧倒していました。米軍では「ゼロとサシでは戦うな」というルールが作られるほど、その戦闘能力は高く評価されていました。しかし、米軍によって、ゼロ戦が徹底的に研究され、アメリカが高性能な戦闘機を大量生産するようになると、ゼロ戦は一方的に米国機に撃墜されていきます。日本が航空戦において敗北したのは、戦闘機の性能だけではありません。その数に圧倒されたのです。米軍は日本よりもはるかに高い生産能力を持っていたためです。日本も当時では先進的な造船技術や航空機製造技術を持っていましたが、生産能力はアメリカに及ばず、終戦間近になると、工員も兵士も、人員不足を補うため、学生が動員されていました。これはガンダムの世界においても同じです。連邦軍のMS開発は鹵獲した2機のザクをベースにスタートしており、これを徹底的に研究し、模倣することで、ジオン軍よりもはるかに早いスピードでプロトタイプを完成させています。優れた兵器や技術は必ず模倣され、技術的優位は必ず埋められるのです。つまり、戦争が長期化すれば、生産能力の高い連邦軍が勝つことは明白でした。生産能力だけではありません。人口差があるため、パイロットの数にも大きな差があったのです。1機のザクで、サラミス1隻を仕留められれば、搭乗員の差から、人口差を埋めることは可能でしたが、連邦の量産型MSが登場してしまうと、たとえ1機のザクで5機のジムを仕留められたとしても、相対的にジオンのパイロットの消耗の方が激しくなってしまいます。

ア・バオア・クーの戦闘において、ゲルググとリックドムの戦果が低いことについて、キシリアが部下に確認するシーンがありますが、部下は、原因が学徒兵にあると説明しています。つまり、連邦軍が量産型MSを実践投入した時点から、いずれ戦力は拮抗し、パイロットの数、資源量、生産能力に劣るジオン軍が敗北することは、戦争が始まる前から予測できていたのです。

ジオン軍もこのことはよく理解しており、電撃侵攻による、戦争の早期集結を目指していました。そのために、ザクは対MS用戦闘ではなく、対艦戦闘を目的として作られており、バズーカ、大口径マシンガン、ヒートホークといった、火力の高い武器を標準装備していました。対象的に、対MS戦を目的に開発された連邦軍量産型MSジムは、白兵戦用の大型シールドとビームサーベル、射程が短いビームスプレーガン、敵MSのカメラ破壊用に、頭部60mmバルカン砲を装備していました。

ジオン軍は計画通り、奇襲攻撃と電撃侵攻によって、戦果をあげていきますが、

・ジャブローの破壊に失敗

・レビルの奪還と「ジオンに兵なし」演説

の2つの理由により、圧倒的優位であったにもかかわらず、連邦政府との講和に失敗してしまい、戦争の早期終結という、当初の目的の達成に失敗します。

しかし、ジオン軍の首脳が戦争の早期終結を本当に望んでいたのかについては、疑問が残ります。まず、講和の失敗理由となった「レビル奪還」ですが、捕えた敵総司令官を脱出させてしまうという失態は、珍事といってもよい事件でしょう。脱出の背景には、戦争継続を望んだジオン軍内部の人間の関与が考えられます。

最も疑わしい人物は、ギレン・ザビ本人です。ギレンは、単に戦争の早期終結によって、停戦とサイド3の自治を果たすだけでなく、ザビ家、あるいは、ギレン個人による、地球と宇宙の独裁を目指していた可能性があります。ザビ家が地球連邦政府を牛耳るためには、ただの休戦協定では不十分で、連邦軍を完膚なきまでに叩き潰し、無条件降伏させる必要があったのです。この疑惑は、その後のギレンの行動からも読み取れます。

重要拠点であるソロモンを連邦が制圧した段階で、デギンはサイド3の自治権のみを条件として、実質的に連邦軍No.1のレビルと講和条約を結ぶために会見します。しかし、講和に向かったデギンは、ギレンによって、故意に、レビルもろともソーラーレイで焼かれてしまいます。ギレンとしては、仮にサイド3の自治権のみを条件に講和条約を結んだとしても、その後、ザビ家が独裁を維持できなくなる可能性が高く、サイド3の自治よりも自身の野望を優先したと考えられます

戦争の早期終結を望んでいなかった可能性のある人物は、ギレンだけではありません。

ジオン軍はルウム戦役まで全戦全勝でした。ジオン軍内部には、ジオン軍の完全勝利を信じて疑わない人々が、数多くいたはずです。そのような人々が、戦争の早期終結を潰すため、レビルを逃がした可能性もあります。これは私の推測にしか過ぎませんが、このような事例は、現実の歴史では珍しいことではありません。戦争を終結させることは、負けている側だけでなく、勝っている側もまた、難しいのです。

実例を挙げます。

バルチック艦隊を打ち破り、日本が日本海海戦に勝利した際、日本の世論は大国ロシアの艦隊を打ち破ったこと、そして、当時、優れた人種であるかのように振舞っていた白人に対して、初勝利を収めたことで、沸き返りました。多くの日本人は、モスクワまで攻め入ってロシアを植民地にすべきであると声高に叫びました。しかし、物資が底を尽き、戦争継続が困難であることを理解していた日本政府は、ロシアが植民地になると歓喜する世論をよそに、アメリカの仲立ちの元、ロシア政府と戦争の早期終結のため交渉を進めます。表向きは、日本の勝利という体面を守りつつ、ほぼ全面的にロシア側の賠償金支払いに関する要求に譲歩して、戦争終結に至ります。

元々あらゆる戦力において劣勢であった日本軍が、なんとかバルチック艦隊を打ち破ったものの、すでに武器弾薬や資金は底をついており、終戦は完璧なタイミングでした。

結果、日本はロシアの南下政策を食い止めるという、絶対的な目的を果たすことに成功します。しかし、当時の世論は、むしろ政府を弱腰として批判し、暴動を起こしました。

講和の全権代表には小村寿太郎が選ばれていましたが、世論からの激しい批判が予測されていたため、当時の首相の桂は、小村に「君の帰朝の時には、他人はどうあろうとも、吾輩だけは必ず出迎えにゆく」と語っています。この事件は、戦争終結のタイミングの重要性を示す例としてだけでなく、「世論」や「民意」は常に正しい選択をするわけではないという例の一つとも言えるでしょう。

対照的に、戦争終結に失敗した例として、志那事変があります。

日本政府は志那事変当初から、国民党政府と友好関係にあったドイツを通じて、和平交渉を進めていました。

国民党政府側は、始めは日本の要求を突っぱね、持久戦に臨む覚悟でしたが、日本軍の快進撃に驚き、和平案に応じる構えを見せ、国民党政府は満州国を認めること以外であれば、あらゆる条件を飲む覚悟を決めて、ドイツにその意向を伝えています。

そして、交渉直前という最高のタイミングで、日本軍が首都南京を陥落させます。これは講和を結ぶ絶好の好機でした。ところが、志那大陸における日本軍の消耗を知らず、連戦連勝の報告しか知らない日本国内の世論は、講和に反対し、戦争継続を支持します。さらに、それに迎合した日本政府は戦争継続を決定し、和平条件に賠償金の増額と、国民党政府が飲めないことを知った上で、満州国の承認を新たに加えてしまいます。志那での日本軍の現状を知る外務省東亜局長、陸軍参謀本部多田中将に加え、米国との最終戦争を予測してた石原莞爾らは、これに反対しましたが、近衛首相始め、政府、海軍省、陸軍省らがこれを抑え込み、和平交渉は打ち切りとなってしまいます。

多田 駿 中将
石原 莞爾「帝国陸軍の異端児」

そして、日本は泥沼の志那大陸での戦争に突入してしまいます。この志那大陸で消耗された戦費をもってすれば、飛龍クラスの空母が100隻以上建造できたと言われており、仮に10分の一の10隻が大東亜戦争前に竣工していたとすれば、戦争の結果は大きく変わっていたことでしょう。

南京陥落時の日本の世論のように、戦争継続を支持していたジオン公国民も少なくなかったはずです。そのような人々がレビル脱出の手助けをした可能性は十分考えられます。

レビルの脱出後、連邦軍の闘志は燃え上がり、ジオンは戦争の早期終結に失敗し、会議は南極条約によって、いくつかの戦時条約を結ぶにとどまりました。そして、ジオン軍は長期戦のために必要な地球の資源を求めて泥沼の地上戦へと突入することになります。

この地上戦への突入こそが、ジオン軍の敗北した原因であるとSallaちゃんは考えます。

ジオン軍は、地球降下作戦後、1か月も経たない内に、地球の半分を占拠し、資源拠点を獲得することに成功します。しかし、もともと地球を主戦場として設計されていないザクは、地上戦では苦戦してしまいます。拡大する戦線で物資が不足し、さらに、連邦軍のゲリラ兵からの予想外の反撃を受け、戦線が膠着してしまいます。結果、戦争は長期化し、連邦軍の量産型MS投入まで時間を浪費してしまい、敗北に至りました。(正確には、終戦協定と講和条約の締結。さいど3の軍事力は無力化され、実質上の敗戦)

では、講和に失敗したジオン軍が地上戦に突入しなかったとして、ジオンはどのような戦略を選択すればよかったのでしょうか?

ここからは、Sallaちゃんがジオン公国の総帥ギレン・ザビであったとして、いかに連邦政府に勝利するか、その戦略について説明したいと思います。

ジオン公国完全勝利のための「強制的エレズム計画」

私がギレン・ザビである以上、単に戦争に勝利し、サイド3の自治を獲得するだけではなく、地球と宇宙における、ザビ家独裁を完成させることが目的になります。

この目的を達成するためのプランとして、「強制的エレズム計画」を提案します。※エレズム思想については、前回の動画を参考

このプランは、後にシャア・アズナブルが実行したように、地球にコロニーや小惑星を落下させることで、意図的に地球環境を悪化させ、地球を人が住むことができない環境に変え、全人類を強制的にコロニー住まいにさせるというものです。

ここからは、時系列でアクションプランを説明していきます。

まず、ルウム戦役後に結ばれた「南極条約」そのものを突っぱね、コロニー落としの禁止、中立サイドや月面都市への攻撃の禁止、ヘリウム3(MSの燃料)を運搬する木星船団公社所属艦の保護といった、連邦政府に有利な禁止条約を全て無効にしてしまいます。そして、ジオン軍宇宙艦隊を、宇宙で唯一残った連邦政府基地「ルナツー」に派遣し、これを制圧します。

ルナツーには防衛機能は残っているものの、対MS戦闘用の防衛装置はなく、当時はMSも配備されていなかったため、ジオンの残存兵力のみで、十分制圧できるはずです。

この時点でジオンは地球の制宙権を完全掌握し、地球連邦政府と各コロニーや月面を完全に分断できます。そして、「ルナツー落とし」をカードに地球連邦政府と交渉を行います。条件は、地球連邦政府の解散と全アースノイドの宇宙移民です。もし連邦政府が要求を飲まなければ、ルナツー落としを敢行します。目標は当然ジャブローですが、外れても、地球環境の破壊が主目的であるため問題ありません。それ以降、火星宙域にある小惑星群を核パルスエンジンを使って移動させ、連邦政府が条件を受け入れるまで、連邦軍の主要な軍事施設や資源施設を目標に、小惑星を落とし続けます。小惑星は、コロニーとは違い、核ミサイルやメガ粒子砲などでは破壊することは、ほぼ不可能であり、地球環境に与える影響もはるかに絶大と考えられます。これにより、最小の消耗と最小の損害で、地球連邦軍の弱体化と地球環境の悪化という目的を達成し、最終目的である、全人類を強制的にコロニー住まいさせる「強制的エレズム」を達成します。

原作では、ジオンの地球降下作戦後、量産型MSが実践投入されるまでに、約8か月の期間を要しています。その頃には、落下し続ける小惑星によって、すでに地球は人の住める環境ではなくなっており、V作戦どころではなくなっているでしょう。仮に、地球連邦が最後まで条件を受け入れず、アースノイドが完全に死滅したとしても、地球を人の禁足地とする「エレズム」自体は完成します。

この作戦により、ジオン軍は勝利、地球連邦政府は消滅することになりますが、ザビ家による長期独裁を確立するためには、まだ気を緩めることはできません。

元地球連邦政府関係者や地球の富裕層は、ザビ家に対する敵意を持ち続けていますし、スペースノイドの人々の多くも、一週間戦争における各コロニーでの大量虐殺を忘れていないでしょう。また、サイド3内にも、ザビ家に反目するダイクン支持者が残っています。

つまり、戦争に勝利したとしても、ザビ家の周囲は敵だらけということです。

長期独裁政権を実現化させるために有効な方法としては、「歴史の書き換え」があります。

メディア、教育機関、研究施設に対して圧力をかけ、洗脳教育を行います。例えば、アースノイドたちに対しては、「腐敗した地球連邦政府の独裁者からアースノイドを救うための戦争だった。」「地球連邦の政治家、官僚、軍人のみが悪であり、一般のアースノイドはむしろ被害者」「小惑星落としは戦争早期終結のためには仕方なかった。そうしなければ、もっと多くの人々が戦死していた」といったプロパガンダ教育を続けます。アースノイド達は、いずれ、自分たちは悪の地球連邦政府に騙されていた被害者であり、ザビ家は救済者であると思うようになり、ザビ家の支持者となっていきます。

これは歴史上、戦勝国が敗戦国に対して、よく使う方法です。

結果、ザビ家を批判する人々は減り、ザビ家による長期独裁政権が完成します。

しかしながら、政治の絶対原則、「絶対権力は絶対腐敗する」により、やはり、遅かれ早かれ、ザビ家独裁政権も倒れることになるでしょう。

外国人の反応

ガンダムは私そのものよ。15年前、08小隊を初めて見たとき、私の人生は変わったの。シロー・アマダが撃ち抜いたビームで、砂漠の砂がガラスに変わったシーンよ。私は体が硬直したのを覚えているわ。その後、好きだったゾイドを見て、苦笑してしまったの。あれが大人になるってことなのね。

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なぁ、マ・クベって、キシリアのことめっちゃ好きだよな?キシリアはどう思ってたんだろ?

マ・クベの一方的なストーカーじゃね?

そうだろ。キシリアがマ・クベに送ったギャンのシールドには、爆弾満載してるし、誘爆死させる気満々だろ。

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ターンAのコックピットってまじキモイよな。アメリカ人には二度とガンダムのデザインをさせるべきじゃないわ。

いや、日本人にもなかなかのセンスのいるぞ?マーメイドガンダムとか。

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にわかども!俺はこの国で初めてガンダムが放送された時からの生粋のガンダムファンだから。

(日本人)僕、1979年からです・・・・

くっ、レジェンドよ!

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やっぱ一番カッコイイのはシャアよね?

は?一番カッコいいキャラは、輝くウェーブした髪、制服を誰よりもフォーマルに着こなし、それでいて、たまに襟元をワイルドにざっくり開くあの人だろ。ブライド・ノア様よ!

今回は、「なぜジオン軍は敗北したのか」について、Sallaちゃんなりの考えをまとめてみました。ガンダムシリーズは非常に作品数が多く、どうしても見落としが存在してしまいます。また、実際の戦争史についても、私の知識が足らない部分もあると思います。もし間違いなどを発見した場合は、コメント欄で教えてください。それをまとめたもので、修正版したいと思います。また、よろしければ皆さんの思う、「敗北の理由」や「勝利のための戦略」についても、コメント欄で教えて下さい。

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One Thought to “【ガンダム】なぜジオン軍は敗北したのか?徹底考察”

  1. 名無しの連邦市民

    そもそもジオンが連邦の圧制に苦しんでいた、という点が疑問。
    ジオンは公国化する前から自治が行われている。
    根拠はTV版本編でデギンがジオンから首相の指名を受けている事。(そもそも自治が出来ていないのに首相になど成れる訳が無い。)
    ジオン公国民が苦しんでいたのは地球連邦のせいでなくジオン公国自身のせい。
    根拠は上に述べたジオン公国には開戦前から自治が行われていた事と、ジオン公国のサイド3と中立のサイド6、サイドとして未完成のサイド7を除く全てのサイドが連邦についた事、本編中のサイド6、7の様子。(サイド6、7の様子を見る限り、酷い圧制が在るとは考えにくい上、サイド1・2・4・5が連邦側についた事からも、サイド6、7と同様であったと考えられる。)
    そして、ジオンに多数存在する「○○家」や、ZZに登場するタイガーバウムのスタンパの存在。
    その他、0083のシーマと、シーマの故郷、マハルの件。
    何よりTV版本編中で地球の環境に不満を持ち、本国に帰りたがったジオン兵の存在。
    これらの事から、ジオン公国がやむにやまれず開戦、というのは嘘っぱちであると考えられる。
    ジオン公国が本当に連邦から圧制なるものを受けていたのなら、サイド1・2・4・5を滅ぼす意味は無い。(そもそも地球連邦が最終的に徹底抗戦を選んだのも、サイド虐殺やコロニー落としがあったからではないだろうか?)
    仮に、サイド3だけが圧制を受けていたのならば、それは多分にサイド3自身の自業自得と思われる。(サイド3だけ他サイドと違う位置、違う宇宙島を使用している点からも、ジオン公国の主張には矛盾がある。
    結論として、ジオン公国には巷で云われている程のモチベーションなど無かったのではないだろうか?(悪い表現だが、ジオン公国のモチベーションは多分にマスターベーション的な代物だったのではないだろうか?)